パソコンなしのIT教育
先日こんなツイートが流れてきました。
ガーナの小学校でMS Wordの使い方を黒板に描いて教える、情報通信技術の教師Owura Kwadwoさん。しかし、それに対応する機器はない・・。この画像が拡散されたことで、教師としての精神への賞賛とともに、ラップトップやプロジェクター、その他の寄付のオファーを獲得。https://t.co/g5eNZohc10 pic.twitter.com/eA3nTxbZrj
— 山田ホタテ (@camparired) February 27, 2018
この写真はガーナの先生がMS Wordの授業をしているところです。見て分かるように学校にパソコンがないため、画面のイメージを黒板に書いて授業していたんだとか。その様子をFacebookに投稿すると、多くの人にシェアされ、勉強に必要な資材の支援を受けたそうで、今はきっとパソコンを使って授業をしていると思います。
この人の画力すごいですよね。この光景は青年海外協力隊のIT隊員ならあるあるかもしれません。
そこで、今日はパソコンを使わないITの授業のオプションを紹介したいと思います。
そもそもITの授業の目的は何でしょうか?文部科学省は情報教育の目的として以下の3つを挙げています。
1.情報活用の実践力
2.情報の科学的な理解
3.情報社会に参画する態度
これは、それぞれ以下のように言い換えてもいいかと思います。
1.コンピュータの使い方を学ぶ
2.コンピュータのしくみを学ぶ
3.情報の受信・発信のお作法を学ぶ
このうち、教育機関に配属された協力隊に求められるのが主に「コンピュータの使い方」と「コンピュータのしくみ」の教え方だと思います。ただ、「コンピュータの使い方」は実物がないと難しく、上で紹介したように黒板に画面を書いての授業になるでしょう。また、「コンピュータのしくみ」では、Raspberry PiやScratchを使った演習はコンピュータがないとやはり難しく、アルゴリズムやネットワーク、コンピュータの構成の授業など一方向の授業になってしまいがちです。
このような中で、最近注目されているのがコンピュータサイエンス アンプラグドです。これは「コンピュータのしくみ」のうち「コンピュータの考え方」をコンピュータを使わず(Unplugged=線を繋がない)に学ぶ方法で、ゲームやワークショップを通じて「コンピュータの考え方」を学ぶことができます。
分かりやすいものでは、「両手でいくつまで数字を数えられるか?」という問題があります。情報工学の知識がなければ「10」と答えてしまいますが、正解は桁違いです。詳しくはこのYouTubeをご覧ください。なんか指がつりそうです。
こういった学び方ができると情報工学もきっと楽しく学べますよね!