モザンビークとIT

2017年~2018年に、2年間アフリカのモザンビークに滞在してきました。
モザンビークというと、日本と馴染みがない国かと思われますが、日本の回転ずしで食べる海老(※全てではございません)や、鉱物燃料をモザンビークから輸入しています。
このように、日本と馴染みがあるモザンビークですが、現地では日本の物を見かけます。
モザンビークで見かける日本の物と学校現場のIT事情についてご紹介させていただきます。
(※現在と少し異なる場合があります)

【日本車】

モザンビークでは、市民が乗る乗り合いバス(通称:シャパ)は、日本のハイエースを改造した車です。
シャパは、モザンビーク人の足となり、通勤・通学・買い物・旅行に使用されます。
ハイエースというと、定員は3人〜9人をイメージするかと思いますが、モザンビークでは1台のハイエースに約19人~27人が乗ります。
どのように乗るのか、不思議ですよね。↓がイメージ図になります。

本当に混んでいる時は、立って乗る人や小学生ぐらいの子供を膝に乗せ、運行します。
また、鶏やヒヨコを運搬している人もいます。
乗るものは、なんでも載せるそれがモザンビークです。

【IT事情】

私は、モザンビークの首都から少し離れた地方都市の中等教育学校で勤務していました。
モザンビークでは、中高校生から情報の授業が始まります。PCがある学校は、多くはありません。学校にPCがあったとしても生徒1人対して1台のPCを割り当てることは、できません。
1台のPCに生徒5~8名が群がります。
そして不足しているのは、PCだけではありません。情報を教える教員の数も不足しています。(他教科と兼務の先生もいます)

上記の話から、学校現場はITが進んでいないかと思われますが、私が一番驚いたことは、成績管理システムです。
モザンビークでは、カリキュラムが県から公布されます。学期ごとに、中間・期末テストを何回実施するかが決められています。
実施したテストと平常点の管理に使用するのが、成績管理システムです。
成績管理システムは、教員ごとにIDが割り当てられ、「受け持ちクラス」・「受け持ち教科」の成績を入力・出力・更新します。(学校によっては、情報の先生が入力・更新を行う)
学期末は、たくさんの教員がPCを片手に成績を入力し、生徒が進学するかどうかが決まります。
PC操作が得意ではない教員も多くいます。少し手伝いすると、神様を見るような目で何度もお礼を言ってくれます。

モザンビークを紹介させていただきました!
私が滞在していた頃と街並みや現場の事情は変わったかもしれません。しかし住んでいる人達は、変わらずに日々の生活を営んでいるかと思います。
次にモザンビークに行く機会があるとき、変わった街並みと変わらない人々の生活に出逢えることを楽しみにしています。