オンライン講義を実施しました。

弊社では、国際理解教育/キャリア教育の出前授業を実施しています。

アッサラームアレイクム。Nangeen deg?
Yeengi ci jam?


相変わらず寒い日が続きますが、今朝出勤途中に梅の花が芽吹いているのを見て、一瞬の春を感じました。
春も少しずつ近づいてきていますね。

さて、本題に入ります。
1月に京都外国語大学の中嶋先生からお話を頂き、「スポーツと国際交流」という授業で、講義をさせて頂きました。
大学の講義は初めてで、更に今回は新型コロナウイルスの影響もあり、前もって録画したものを配信するというオンデマンド型で実施しました。

直接学生さんとお会いしてコミュニケーションをとることはできませんでしたが、今回は学生さん達から頂いた素敵な感想を各テーマごとで紹介することで、この場を借りて学生さん達と対話できたらと思います。

今回の講義のもくじ

スポーツと国際交流

私事ですが、昨年TOKYO2020Paralympicsのボランティアをしたので、その経験談と今まで経験した「国際交流」についての話をさせて頂きました。

授業を始まる前に、まず「国際交流」について考えてもらいました。


私も自分でこの問いについて考えてみたところ、

  • 一昨日。セネガル人の友達と一緒にご飯を食べた。
  • 友達がセネガル人だから・・・?

という答えでした。でもあまりしっくりくる答えではなく、その理由を考えてみると、セネガル人の友人と会うのは私の日常の一部であり、「国際交流」といったイベントのようなものではないと感じたからです。
私にとっての国際交流=日常 だな、と再確認することができました。

人が「国際交流」をしたと感じる瞬間はきっと相手が「自分と異なる」と感じた人と関わった時ではないかと思います。
私は国際交流をする度に、新しく知ることがあるので大好きです。

ということで、今回講義の中で「国際交流」は、新しい何かと出会う機会、と定義しました。

国籍、人種、文化など違って、言葉が通じなくても、お互いが知り合い、仲良くなりたいと共通の思いがあれば、こんなにも仲良くなれるという言葉が印象に残った。

学生さんから頂いた感想

多様性が高まっている現在、コロナ禍で人と関わる機会が減る中でどれだけ人と交流できるか、国際交流できるか自分にできることを探してみたりボランティアの参加にチャレンジしてみようかなと思いました。

学生さんから頂いた感想

色々な授業で「今までどのような国際交流をしましたか?」と聞かれることが多いのですが、あまり外国人と関わることができていないので回答にいつも頭を悩ませていました。そのため、私の中では国際交流は日常の中に存在するものではなく、特定の人しか経験がないものだと思っていたため私にとって遠い存在のような感じがしていました。国際交流=自分と異なると認識した人と接することとすると、性別や年齢、生まれ育った地が異なる人と交流することも国際交流になります。このように考えると、非常に私たちの近いところに存在し、日常の中に国際交流があるのだということに気がつくことができました。

学生さんから頂いた感想

国際交流というのは、国際理解することをはじめ、国際理解するためには、文化の違い、生活、言語、分かり合い、経験、感情など、理解することが必要であること。全てが違うことであるが、必ず、その中には「共通点」があるという。安川さんが言いました。そして、自分は留学生だからこそ、日常生活の中に自分が気付かないうちに毎日国際交流していることを安川さんのプレゼンテーションを通じて学ぶことができました。

留学生さんから頂いた感想

スポーツは国際交流のツールだとおっしゃっていて、現在はネットが普及しているおかげでSNSで共通の音楽やダンス、ゲームなど国際交流をするツールがとても増えているのでもっと盛んに行われたら面白いなと思いました。

学生さんから頂いた感想

カンボジアの話

私は学生時代、PCC(Picture books for Cambodian Children)というサークルに所属していました。カンボジアの子ども達に手作り絵本を製作し、渡航できるメンバーが直接現地に行き、絵本を使って教育支援活動を行っていました。

初めてカンボジアを訪れたのは19歳の時。そしてこれが私の初海外でした。
今でも鮮明に思い出せるほど、あの時は五感をフルに使い、新しく見る全てのものをなんとか吸収しようとしていました。

あの時に感じた、まだまだこんなに知らない面白い世界があるんだ、新しい世界をすることはなんて楽しいんだ。と感じた気持ちが、今の私に繋がっています。

独特の町の匂い、話し声、流れていた音楽、笑い声、全てが愛しい思い出です。

私も初めて14歳の時に海外に行った時、安川さんと同じで「自分にはまだ知らない世界があるんだ」と感じがことを思い出しました。

学生さんの感想

セネガルの話

冒頭で、 「国際交流」をしたと感じる瞬間はきっと相手が「自分と異なる」と感じた人と関わった時ではないかと述べました。

そこで今回のセネガルの話は、実際に日本とセネガルで異なる文化や、私の主観で異なると感じた文化について紹介しました。

例えば、ご飯は1人で食べない。
そんな事?と思うかもしれませんが、そもそもセネガルは単身赴任の人や特別な理由がある人以外で1人暮らしをすることがありません。
進学して都市に出る場合も、親戚の家で生活したり、寮で共同生活したりします。だから、1人でご飯を食べるなんて寂しいこと、ほとんどすることがないので、私が「日本ではよく1人でご飯食べるよ~」と言うと、「なんて寂しい子なの!!!!!」とよく同情されていました(笑)

誰かと食べるご飯は格別に美味しい。

日本で生活する今、1人でご飯を食べることが寂しいと感じるようになりました。

安川さんの写真に写るセネガルの人たちはとても幸せそうでした。

学生さんの感想

「ご飯は絶対に1人で食べない」と書かれており、驚きました。また、外国人である安川さんが一人のときも、声がけをしてくれたと言っていたのが印象てきでした。

学生さんの感想

「セネガル人だと一括りにはできない。彼・彼女というように個人を見ようと思った。」というお言葉が最も印象的でした。

———-省略

自分は「自分」「個」だと考えないと、例えば日本人だから….というような理由を付けて自分の行動が無意識に制限されたり、他人の目を気にしてやりたいことができなくなってしまう、というように他人だけではなく自分にもデメリットがあると考えました。

学生さんの感想

TOKYO2020Paralympic

パラリンピックボランティアの経験をお話させてもらいました。

私がパラリンピックで印象に残ったシーンの1つがあります。
決勝レース会場担当だった時のこと。目の前で銀メダルをとった選手が、
「何度も何度も挑戦してメダルをとれなかったけど、やっととれた・・・」と、話かけてくれました。
そこへ、同じレースで泳いでいた他の国の選手が
「あなた、メダルとったのね!!!おめでとう!!I’m proud of you!!!」
と言って抱きしめていました。
その姿に思わずグっときましたし、これこそが国際大会の意義だと感じました。

その瞬間が、奇跡的にテレビに映っていたようです。

国際交流をしようと思った時、まずは相手の言語を学ぼうとするだろう。そして、次に相手の文化を学ぼうとするだろう。こうした過程には非常に時間がかかる。このような過程を取っ払うことが出来るのが共通認識的なルールのあるスポーツであることが分かった。

学生さんから頂いた感想

大学のサークル活動においても実際にラオスに行くなどグラウドファンディングをするなど教育支援を主に行っているが、やはり現地の子供たちとはスポーツを通して仲良くなることが多い。スポーツは言葉が通じずとも交流を深めることができる鍵となっていることに感心した。

学生さんから頂いた感想

未来予想

講義の最後に、皆さんの未来について考えてもらう時間を作りました。

今回の講義は、学生の皆さんが今後社会に出る時に、「国際交流・理解を頑張ってください!」ということを伝えたかったわけではなく、皆さんの経験や、これからの未来について考えるきっかけになればと思い、お話しました。

このコロナ禍で学生の皆さんが、どれだけ我慢を強いられ、不安を抱き、葛藤し、悩んでいるか、正直想像もできません。

しかし一方で、前向きに頑張る様子や、前向きに自分と向き合う姿を知ることができ、みなぎるパワーを感じました。

今、放出できないエネルギーをフル活用する日は必ずやってくるので、どうかそれまで諦めずに失望せずに頑張って欲しいなと切に思います。

全員分の感想をご紹介できないのは残念ですが、現代を生きる学生さん達の素直な気持ちや、頑張る様子をこの記事を通して日本の皆さんに伝わることを願っています。

セネガルやカンボジアなど、決して住みやすいわけではない発展途上国に赴くことで生きることの大変さや生きることの定義を問うことができるのが本当に面白そうでした。自分も卒業してからでもいいので、海外に出る機会があるような仕事や団体に所属するのも楽しそうだと思いました。

学生さんから頂いた感想

やはり私たちは他人となにか違うことがあればまず線引きをしてしまうのが現実です。ですがその姿勢を変えるためにもまず相手を受け入れる考えを持つ事が大切ではないかと感じました。

学生さんから頂いた感想

やりたい事、夢であることは口に出していくべきだということが印象的でした。

学生さんから頂いた感想

多様性が面白いと感じるためには意思疎通ができるほどの言語力が必要であり、話していく中で感じることができると思うので、これからも言語力を磨いていきたいなと思います。しかしながら語学だけではなく、積極性や行動力が基本的に備わっていることが前提だと思うので、そういったこともさらに磨き上げていこうと思います。

学生さんから頂いた感想

フランス語学科の私からすれば、机上の知識では、フランス語は公用語なので、フランス語で意図疎通出来ると認識する。併し本日の聴講から、言語・宗教・生活事情に至る迄、どの教科書にも、WikipediaやGoogleにも記されていない事実や逸話が体験談として顕現してくる。安川様にとってのセネガルは「住めば都」とも言えそうだが、殊異文化理解は身上経験無くして成立しない。自明の理だと思い込んで看過しがちな先入観に、一本鎗を刺突された様な講演だった。

学生さんから頂いた感想

国際交流が進む中で、自分基準の感覚でコミュニケーションをとったり、価値観をかざしたりすることはスムーズに交流することを妨げることもあるのだと感じた。大学で外国語を学ぶということは、ただ言語や文化を学ぶだけではなく、コミュニケーションをとるうえで何が必要であるのか、国際交流をするうえで大切なことは何なのかという、形に残るわけではないが、非常に大切なことも学ぶ機会であるということだと思った。

学生さんから頂いた感想

同じ日本人であっても価値観の全く違う人の話に耳を傾けることが国際交流の基盤になっている気がした。

学生さんから頂いた感想

”橋渡しになる”というキーワードが、印象的でした。
自分の得たスキルや経験を自分の中にとどめておくのではなく、周りの人を繋ぐ存在として行動することは素敵で大切な考え方だと感じました。1番身近な言語を考えてみると、言語そのものを覚えることが目的なのではなくその先のコミュニケーションや人を繋ぐ役割を果たしたいというところに本当の目的があると改めて認識することが出来ました。

コロナ禍でできる、国際交流、今後の課題

今回の講義の感想で、やはり「コロナ禍」という言葉をたくさん目にしました。

今回の講義を聞いて、多様性が高まっている現在、コロナ禍で人と関わる機会が減る中でどれだけ人と交流できるか、国際交流ができるか自分にできることを探してみたりボランティアの参加にチャレンジしてみようかなと思いました。

学生さんから頂いた感想

コロナウイルスの感染拡大の影響で海外に行けない今の時期に、実際に行った人のお話を聞けてとてもうれしく思いました。

学生さんから頂いた感想

国際交流は、「実際に人と関わってこそ意義がある。」と思っていましたが、コロナ禍は例外です。
IT企業に勤める人間として、直接人と人が合わなくても国際交流を実現させること、が今後の新たな課題であり私のミッションでもある気がしています。
普段は対人で行っている出前授業をオンライン化して、今回で4回目となりました。

今後、更に実りある時間を提供できるように工夫していきたいと思います。

今回お話を下さった京都外国語大学、中嶋先生。貴重な機会を本当にありがとうございました。

京都外国語大学、中嶋先生。
今回はTeamsを使用して講義を録画しました。

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